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ライトコインの2023年の半減期は、ビットコインに対するアウトパフォームをさらに高めるか?

2023年8月になると見込まれるライトコイン (LTC) の3度目の半減期イベントまで、あと8ヶ月足らずとなりました。これにより、新たなLTCの生成が半分になるため、ライトコインのインフレ率は低下し、理論上、各ライトコインの価値が高まります。

ビットコインは更に半年以上後に半減期を迎えるため、ライトコインは半減期を先取りしていることになります。11月以降、ライトコインはビットコインを33%アウトパフォームしていますが、ライトコインはこのトレンドを継続する事ができるのでしょうか?ライトコインの半減期が近づくと、この動きはさらに強まるのでしょうか?

ビットコインと比較して、ライトコインの継続的なパフォーマンスが有利になると考えられる要因について考えてみましょう。

ライトコイン vs. ビットコイン:価格について

ビットコインはデジタルゴールドと呼ばれることが多いですが、ライトコインはデジタルシルバーに近いものとして知られています。どちらの貴金属も希少価値がありますが、金の方が銀よりもはるかに希少価値があります。ビットコインとライトコインは、希少性に4倍の差があり、ライトコインの最大流通量が8400万枚であるのに対して、ビットコインの最大流通量は2100万枚に抑えられています。

2022年末時点で、ビットコインが最大流通量の92%が流通しているのに対して、LTCは86%が流通しています。ライトコインは、元グーグルエンジニアCharlie Lee氏が、ビットコインの2年後に、その名の通り取引スピードを重視したよりパフォーマンスの高いデジタル資産として設計しました。

  • ライトコイン:54 トランザクション/秒 vs. ビットコイン:7 トランザクション/秒
  • ライトコイン:2.5 分/ブロックタイム vs. ビットコイン:10.4 分/ブロックタイム

ビットコインとライトコインのレイヤー1機能を比べると、ライトコインは大規模な決済ネットワークとして本質的に有利な立場にあることが、送金手数料の比較で実証されます。

それに伴い、ビットコインが遅延のない送金とグローバルなスケーリングを実現するために、ライトニングネットワーク (LN) のようなレイヤー2ネットワークに頼らざるを得なくなりました。LNは2021年から2022年にかけてノード数を130%増加させましたが、このスケーリングネットワークがレイヤー2 LNを通じて受けると想定される大量のトランザクションを処理しきれるかどうかは不明です。

両ネットワークのセキュリティは?

ライトコインは、ビットコインのエネルギー集約的なSHA-256とは対照的に、軽量なマイニングアルゴリズムであるmodified Skryptを使用しています。そのため、ビットコインは世界で最も安全なネットワークとなっています。悪意のある行為者は、227 EH/s (1EH = 100京H) のハッシュレートに対抗しなければなりませんが、事実上これは不可能です。

一方で、ライトコインは578 TH/s (1TH = 1兆H) のハッシュレートが確保されており、これはビットコインのハッシュレートの40万分の1です。さらにいえば、マイナーを捨ててバリデーターを取ったイーサリアムは、2022年9月の時点でライトコインの2倍の1,000 TH/s程度でした。

また、イーサリアムのThe Mergeにより、一部のETHマイナーがライトコインのマイニングにリグを振り替えたようで、9月15日以降、ライトコインネットワークのハッシュレートは22%増加しました。

ライトコインはビットコインのように非中央集権化されているか?

ビットコインのネットワークは巨大な計算能力で保護されているだけでなく、15,000ノードにまたがる最も分散されたネットワークでもあります。一方、ライトコインのネットワークはわずか1,000ノードで、その28%が米国に集中しています。

とはいえ、分散化を図る指標はこれだけではありません。River Financialによると、Satoshi Nakamotoは、22,000のウォレットアドレスに約100万BTCを保有しています。これは、これまでにマイニングされた全BTCの5%程度にあたります。

これらのアドレスは2021年の下げ相場においても休眠状態にありましたが、大量の供給流入がBTCの需要を覆す可能性が非常に高いため、大きな価格抑制リスクであることに変わりはありません。このような未知数のリスクはライトコインと比較してどうなのだろうか。

2017年末、ライトコイン創業者のCharlie Lee氏は保有していたLTCをすべて売却しました。ライトコインが史上最高値の359ドルを記録した時期です。それ以来、ライトコインとビットコインの富の分布はこのようになっています。

  • ライトコインアドレスの87%が 0〜1 LTCを保有
  • ビットコインアドレスの97.7%が 0〜1 BTCを保有
  • ライトコインの総資産の45.6%は、10万~1000万LTCを保有するアドレスに保有されています。
  • ビットコインの総資産の15.5%は、1万~100万BTCを保有するアドレスに保有されています。

このように、ライトコインはクジラの集中度がかなり高く、散発的な売り圧力になる可能性があるといえます。もちろん、クジラの性格によっては、ライトコインに有利に働くこともありますが。このようにビットコインに有利な要素をすべて考慮した上で、なぜライトコインは昨年ビットコインをアウトパフォームしたのか検討してみましょう。

ライトコインがビットコインに先行して急騰

年累計では、ライトコインはビットコインを+9%アウトパフォームしました。10月末からは+33%のパフォーマンスの乖離が見られました。

LTCの価格上昇は、前述のイーサリアムマイナーの流出と重なり、ライトコインネットワークのハッシュレートを上昇させました。また、2023年には暗号通貨の規制強化が視野に入ってきています。Charlie Lee氏がライトコインを売却した後、ライトコインに関与する明確な団体がないことから、ライトコインはコモディティとして扱われる非常に少数の暗号通貨の1つになる可能性があります。

さらに、ライトコインは依然としてPoWのであり、これがコモディティ化の一助となる可能性があります。例えば、イーサリアムがPoWからPoSに移行した際、SEC議長のGary Gensler氏は、PoS型のすべての暗号通貨は証券とみなされる可能性があると投資家に注意を促しました。

Wall Street Journalが報じている通り、ステーキング報酬はHowey testにおいて配当金を受け取ることに似ているためです。

「Howey testのもとでは、投資家は他者が行ったことに基づく利益を期待していることが指標となる」

コモディティとしては、ライトコインは20,000以上のアルトコインを凌駕しています。さらに、ライトコインはビットコインと比較して、1取引あたりのエネルギー使用量が1/63と少なく、それぞれ18.52kWh・1,173kWhとなっています。政府の「グリーン化」志向やESG投資の枠組みを考えると、ライトコインのネットワークはビットコインに比べて否定的な目で見られる可能性は低いといえます。

株取引アプリで高まるライトコインの利便性

こうしたポジティブな要因もあり、株式取引に使用されるアプリをはじめとした主要なプラットフォームでは、ライトコインの利用に事欠きません。RobinhoodやTD Ameritradeといった有名な証券ブローカーでもライトコインの取引が可能であり、ライトコインの利用は広まるばかりです。

その結果、ライトコインの潜在的な利用者を増やすための障害は減少し続けています。個人投資家がモバイルアプリで簡単に株式取引をできるようになったことで、ライトコインの利用者が増えれば、デジタル資産としてのライトコインにプラスの影響を与えることになります。

ダメ押しとしてのライトコインの半減期

FTX崩壊の影響で、暗号通貨トレーダーや投資家の多くが非常に慎重になっており、より安全な利益を求めています。ライトコインはビットコインほど分散化されていないものの、総供給量が限られており、エネルギー消費量が少なく、ビットコインよりもトランザクション処理性能が優れています。

しかも、ライトコインはほとんどメディアに取り上げられてきませんでしたが、ライトコイン価格は2,000%以上上昇しました。ビットコインと同様に、ライトコインには、価格を安定させるために供給量を半減させる仕組みがあり、インフレ抑制の役割を担っている。

ライトコインの最後の半減期は2019年8月5日で、ライトコインマイナーへのブロック報酬は25LTCから12.5LTCに半減しました。次の半減期では12.5LTCから6.25LTCに半減することになり、これは現在ビットコインマイナーが受け取るブロック報酬と同量です。

このように、LTCが半減期を迎えるたびに、新規のLTCの流通量も半減します。

インフレ率が低下すると、需要に対する供給の割合も低下します。前回の半減期には、こうしたディスインフレ効果によってLTCは値上がりしました。ただし、これはライトコインの半減期を見越したものであり、2019年6月20日に136ドルで年初来高値を更新したに過ぎませんでした。

暗号通貨の市場規模が大きくなり、LTCの流通量が総供給量の90%に近づいていることを前述の要因と合わせて考えると、より早い半減期が形成されていることがわかります。しかし、LTCの半減期は2023年8月23日とまだ先であるため、厳しさを増すマクロ経済環境の中で、今後も谷と山が続くと思われます。

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